ビフィズス菌を効率よくとる(1)
2020年3月31日
赤ちゃん期の95%以上をピークに、年齢を重ねるにつれどんどん減っていく大腸内のビフィズス菌。しかし、成人では10〜20%、老年期では1%未満まで減ってしまいます。
ビフィズス菌は大腸の善玉菌の99.9%を占めるため、良好な腸内環境を守るためにもぜひ積極的にとりたいもの。
では、ビフィズス菌を摂取できるものには具体的に何があるのでしょう。
乳酸菌はヨーグルトや漬物などさまざまな食品に含まれていますが、ビフィズス菌は乳酸菌ほど含まれている食品は多くありません。
今、市販で売られている主なものは、サプリメント、ヨーグルト、青汁などが目立ちます。
サプリメント、ヨーグルト、青汁……。ビフィズス菌入り商品をとるにあたり、ぜひチェックしてほしいのが、生きて大腸まで届けられるか。
死んだ菌でも効果はあるとする研究もありますが、生きた菌はもちろん重要です。
生きたまま腸に届いて有益な作用をもたらすものを「プロバイオティクス」と呼びます。一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
生きたまま届けられる工夫をしている商品は、パッケージにそううたっているはず。チェックしてみてくださいね。
例えばヨーグルトを、朝の空きっ腹時に食べたりしていませんか?
実はその食べ方はNG。なぜならビフィズス菌も乳酸菌も胃酸に強くないからです。食べるならば、胃酸が薄まっている食後のデザートとしてがベスト。
サプリメントの場合は、基本的にはいつ飲んでもOK。
そしてどんなものでも、「続ける」ことが大事です。飲み始めてから実感するまでに時間がかかる場合もあり、またビフィズス菌は毎日排出されてしまうもの。ずっと補給し続けて、習慣化することが大切なんですね。
手軽に摂取できるかも、選ぶポイントになりそうです。
ビフィズス菌をさらに増やすために効果的な食品があります。それは「食物繊維」と「オリゴ糖」。
これらにはビフィズス菌の生成を助ける栄養素が含まれているんです。
食物繊維が多く含まれているのは、穀類(玄米、胚芽米、麦飯など)、豆類、いも、野菜、きのこ、海藻、果物、こんにゃくなど。
意識せず食物繊維をとるなら、ずばり「和食」がおすすめ。
切り干し大根やひじき、おから、きんぴらなどの和食は高食物繊維食。豆腐や納豆も理想的な食物繊維を含む食品です。また玄米ご飯にも多く含まれています。野菜は生よりも茹で野菜のほうがたっぷりとれるでしょう。
そしてオリゴ糖は、ゴボウ、玉ねぎ、ハチミツ、バナナ、きなこなど。また甘味料としても液体のものが売られているので、お砂糖がわりに使うのも手。
ビフィズス菌・食物繊維・オリゴ糖をしっかりとっても、ビフィズス菌を減らすような食べ物をたくさん食べたり、生活習慣を送ったりしていてはもったいないですね。
ビフィズス菌は加齢でも減ってしまうとお伝えしましたが、現代人にありがちな生活習慣でも、その数を減らすことがわかっています。
肉類や揚げ物をたくさん食べたり、ストレスを溜めたり、運動不足などでも、善玉菌が減ってしまうことがわかっています。
積極的にビフィズス菌をとるだけでなく、減らさない心がけも大切ですね。
参考サイト
厚生労働省e-ヘルスネット「腸内細菌と健康」